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5711/1A-010に迫る勢い、ロイヤルオーク15202ST.OO.1240ST.01

ロイヤルオークは、このところ3針(2針)モデルを中心に「かなり元気」という様子を見せており、各モデルの値動きが活発な様子が続いています。

今回取り上げるのは、エクストラシンの15202ST.OO.1240ST.01ですが、このモデルは、今年4月に1000万円以上という水準に達しています。2020年11月水準は、約533万円だったわけですから、2021年4月の値動きは『530万円台から一気に1000万円台になった』といった変動でした。

15202STエクストラシンは、2018年から2019年までの間、おおよそ400万円前後といった水準が長らく続いていたということもあったため、2019年頃までは、人気モデルでありながら、「あまり派手に動かない」という印象がありました。

この15202ST.OO.1240ST.01を含め、ロイヤルオークは2018年から「やっと値動きする」といった状態になったのですが、15202ST.OO.1240ST.01は、2018年7月に400万円台に到達。ただ、目立った値動きを見せず、2019年まで「おおよそ400万円前後」といった水準だったのです。

2019年上半期といえば、ノーチラスが目立った上昇となっていたわけで、5711/1A-010は800万円台といった様子を見せていました。

5711/1A-010は、2018年7月の段階で、580万円台といったところだったわけですが、それが2019年7月には850万円台に達していました。

それに対して、この15202STは、2018年でも2019年上半期でも、「おおよそ400万円」という水準。ノーチラスと比べて、地味という印象だったわけです。

そのような経緯があった15202ST.OO.1240ST.01ですが、転機だったのが2020年だといえます。

それまで、「数ヶ月で数十万円」という値動きをあまり見せない傾向だった15202ST.OO.1240ST.01ですが、2020年2月には「2ヶ月で50万円以上の上昇」という値動きとなっていました。

そして、その後もそういった値動きをした結果、ついに2020年11月に530万円台となったわけです。

この時点では、「やっと15202STエクストラシンも、ノーチラスのような値動きになった」という感想だったといえます。

それが、冒頭でもお伝えしたように、今年4月に『530万円台⇒1000万円台』という値動きを見せたのです。

これは、これまでノーチラスに遅れていた分を一気に取り戻す、といった感覚だったわけですが、500万円台から一気に1000万円台になるといった値動きは、ノーチラスやデイトナを例としても、前代未聞だといえます。

そして、15202ST.OO.1240ST.01の勢いは、それから今にかけても継続。4月に1080万円といった様子だった15202ST.OO.1240ST.01は、6月現在では、1188万円となっているのです。

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天才ダンサーを魅了した「ブランパン」の複雑時計

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バレエダンサーとしてだけでなく俳優や振付師として活躍する宮尾俊太郎さん。複雑機構のカレンダーウォッチを身に付けることで、生活が豊かにそして身のこなしまでスマートになるのだとか。その秘密とは一体どこにあるのでしょう。

念願が叶った記念に最高の一本を探して

あの熊川哲也氏が率いるKバレエ・カンパニーにおいて最高位であるプリンシパルを務めた経験を持つ宮尾俊太郎さん。スラッとしつつも男らしい体躯を持つ本邦屈指のバレエダンサーです。踊りや振り付けなどに飽くなき探求心を持つだけでなく、生活全般においてこだわりを貫くジェントルマンは、健康や食事、ワインや音楽などに対し独自の審美眼を持つ人物。特に歴史を重ねた美しいものに惹かれるとのことで、時計に関しても素晴らしい名品を愛用されていました。

「このブランパンを手に入れたのは、確か2015年ころ。僕が所属していたKバレエ・カンパニーでプリンシパルに選出され、念願のひとつが叶った年だったんです。それにともない人前に出ることも増えまして、そういったシーンや盛装にマッチするハレの一本が欲しいと考えていたのです」

雑誌やメディアなどをチェックし、選びに選び抜いて手に入れたブランパン ヴィルレ コンプリートカレンダー。クラシックなフルカレンダー・ウォッチのどの部分が気になったのでしょうか。

「実は時計のことは、それまであまり知らなかったんです(笑)。ただ、いろいろなモデルをチェックするなかで目に止まり、単純に美しい時計だなと思ったのが切っ掛け。いわゆる一目惚れであり、至高の一本を手に入れるならこれしかないと思ったのです。いろいろ調べて行くうちに、ブランパンは世界最古の時計ブランドであり、オーソドックスな丸型モデルしか作らないなど、こだわりの深い名門であることを知りました。このコンプリートカレンダーも伝統意匠を極めたデザインや、見やすくそして整ったレイアウトなどに、長い年月を掛けたどりついた境地のようなものを感じます」

手間を掛けることで生活は味わい深くなる

月、曜日、日付、ムーンフェイズなどの表示を持つフルカレンダー仕様のモデル。クラシックな美観は見事であるものの、調整などに関し煩わしさを感じたりはしないのでしょうか。

「確かに毎日身に付けてないと止まってしまいます。そうするとカレンダーなどをひとつずつ修正していく必要があるのですが、そういった手間も僕は大事だと考えます。現代の生活は次から次へと便利になっていくもの。しかし手間を掛けることで豊かになる事柄もたくさんあります。食事や人間関係など、インスタントに済まそうとすると深味が出ません。自分の時を刻んでくれる時計に対し、手間を掛けられるということは、とても喜ばしいものだと思っています」

このブランパン ヴィルレ コンプリートカレンダーは、ハレの日のために購入されたもの。どういったシーンで実際に着用しているのでしょう。

「舞台の制作発表やレセプションのときなどに使用しています。ただ、あまりにお気に入りになってしまったので、少し良いレストランに出掛けるときなども付けて行きます。僕にとって高価なアイテムゆえに、この時計を付けているときは少しだけ身が引き締まります。ぶつけて傷つけたくないということもあり、振る舞いや所作など無意識に気をつけているように感じます。時計に矯正されている、というほどではありませんが、きっとこの時計を付けている自分は、いつもよりスマートな身のこなしであるように思います(笑)」

古典と最先端をバランス良く取り入れて

他方、ブランパン ヴィルレ コンプリートカレンダーの対極にある一本だと指摘するのが、もうひとつの愛用時計であるアップルウォッチ。これも別の意味でマストアイテムだと宮尾さんは語ります。

「練習で踊っている自分の心拍数を計りたいと思っているときに、アップルウォッチの存在を知りました。フルで身体を動かした時に、どれくらいの負荷を身体に掛けているかを細かく把握しておくこともプロにとっては重要。そこでいろいろな器具をリサーチしたのですが、アップルウォッチなら時計にもなるしストップウォッチも付いているし、電話にもなると聞いて即決したんです。ただし、この時計から伝統の重みや凄みなどを感じることはありません。しかし先端技術をしっかり生活になじませることも現代人にとっては重要です。古典と最先端。バランス良く生活に活かすことで、より良い暮らしになると信じています。次世代モデルなどで血圧が測れたり脂肪燃焼効果が確認できる機能が付けば、もう最高ですね(笑)」

ブランパン ヴィルレ コンプリートカレンダーとアップルウォッチの二本で、理想の時計生活を送っているように見える宮尾さん。しかしすでに次なる一手を考えているとのこと。

「ブレゲのトゥールビヨンが気になっています。聞けばブレゲもブランパンに負けず劣らずの名門ブランド。しかも複雑機構であるトゥールビヨンに一家言ある実力派と言われています。僕の所有しているフルカレンダーもそうですが、バネと歯車だけで驚くような機構を作り上げる名門の機械式時計は、本当に素晴らしい。眺めているだけで奥深いロマンを感じずにはいられません」

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